影の病

影の病

かげのやまい
Kage No Yamai

日都ヶ島に伝わる伝承、怪談、迷信、風土病。小舟アランいわく、いわゆるドッペルゲンガー。

江戸時代の終わり頃に雁切真砂人の曽祖父によって名付けられた。雁切真砂人いわく、昔はなんでも妖怪のせいにしていたためこの名前になったとのこと。

雁切真砂人の祖父の代までは日都神社にて病に罹った者のお祓いをやっていたが、その効き目は定かではない。

根津銀次郎いわく、「近頃は見たっちゅう者は少なくなったが…戦前まではようあった………」そう。また、影の病に罹ると影を見るようになり、影を見たものは影に殺されて死ぬという。銀治郎の祖父の話によると、病に罹った者をヒルコ様にお祓いしてもらっていたとのこと。

島の医師・菱形青銅によると、昭和初期に日都ヶ島にて集団的に発生した精神疾患「カプグラ症候群」との関連もある模様。菱形医院には、カプグラ症候群に罹った患者の古いカルテも残されているらしい。カプグラ症候群は、身近な人間が瓜二つの人間と入れ替わってしまったと認識してしまうものである。